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幻の、とか呼ばれることもある

武力ONEは1999年5月に稼働開始した、今は亡きSNKの対戦型格闘ゲームです(Wikipedia調べ)。1レバー+2ボタンというシンプルな構成とは裏腹に、右手でレバー操作、左手でボタン操作という、アーケードゲームに慣れた人ほどギョっとしてしまう操作系で有名(?)なゲームですね。概要については、Wikipediaをご覧ください。

操作系だけでなくシステムも変わっています。

まず、地味ながら大きいのは「90秒一本勝負」であることです。通常の対戦ゲームは二本先取もしくは三本先取である事が大半ですので、一本勝負の武力ONEは(比較的)決着が早いゲームであると言えます。

ガードに上下段が無いというのも一風変わっています。このゲームでは左側の移動ボタン(前進ボタン、後退ボタン)を両方押すとガードポーズを取ります。このガードは、飛び蹴りだろうが足払いだろうが全てを防御します。ですから、中段と下段の二択とかはありません。

勝利条件に関しても変わっていて、KO勝利は相手の体力が無くなるまでブン殴ればいいので解りやすいのですが、時間切れ判定勝利の基準に残体力は影響しない(したとしても軽微)のです。判定の基準は格闘技の試合らしく(画面上には表示されない)「ポイント」です。このポイントを奪い合い、最終的にポイントの多い方が判定勝利となります。ポイントの詳細は不明なのですが、「打撃技をガードさせる」「打撃技をヒットさせる」「組み技、タックルを成功させる」「相手の打撃を受け返す」「ダウンを奪う」「場外へ落とす」などの行動で「ポイントを取る」事ができます。ですから極端なことを言えば、相手に打撃技をガードさせ続けても(相手の反撃を許さなければ)勝利することができますし、KO寸前まで追いつめてもポイントを多く取られていれば判定で負けることもあるのです。

と、まぁ、いちいち「格闘ゲームの常識」から外れている武力ONEですが、そのせいもあり全く流行りませんでした。1999年当時は、他にも対戦が盛んなタイトルがありましたし、好き好んで変なゲームに手を出さなくても充分に楽しかったのです。

では、果たして対戦ゲームとしてどうなのか? というと、これがなかなか面白いのです。異質な操作系は事前の想像より慣れるのが早く、ちょっとした操作のクセを掴めば戸惑うことはありません。また、なんともモッサリ気味の動作に関しては、むしろ空振りの隙を狙われないよう神経を使って一発一発当てていくものと考えれば速すぎず遅すぎずの割と絶妙な調整に思えます。ルールまわりも少々ややこしいですが、KO勝利と判定勝利が別のロジックで判定されるのも面白いです。

見かけたならば是非一度プレイしてみてほしいゲームなのですが、いかんせん稼働店舗が殆ど無いというのが最大の問題点でして・・・。コンパネも特殊ですし、なにより「解る人」がいないと遊び方も良く解らないゲーム(ゲームに慣れてなければ対戦動画とか見ても良く解らない)なので、楽しむための条件が非常に厳しいのです。

絶滅危惧種・・・のようなゲームですが、もし、万一、なんらかの奇跡で見かけることがあるなら、一度は触ってみることをおすすめします。万人に合うとは思えませんし、優れたバランス調整と言い難い部分もありますが、意外と良くできた対戦格闘ゲームだったりしますので。