EasyPGはGnuPGのEmacs用フロントエンドです。Emacs23以降ならEasyPGはインストールされていますが、利用にはGnuPGがシステムにインストールされている必要があります。
有効化
init.elに以下の設定を記述することで有効化されます。
(require 'epg)
※2013-06-01追記
もしかしたら記述無しで動作するかもしれませんね(未検証)
gpgファイル
拡張子gpgのファイルを作成する事で暗号化できます。
例)
C-x C-f secret.gpg
gpgファイルの初回保存時に、公開鍵を選択するダイアログが表示されます。暗号化に使用する公開鍵をm
でマークして、[OK]
ボタン(?)をRET
するとファイルが暗号化されます。
暗号化されたgpgファイルを開く場合、GnuPGの鍵束に秘密鍵があればパスフレーズを入力を要求するダイアログが表示されますので、パスフレーズを入力してください。鍵束に秘密鍵がなければエラーとなります。
※公開鍵や秘密鍵がひとつしか登録されていない場合、鍵を選択するダイアログは表示されないかもしれません。面倒くさいので確認していませんが……。
ファイルに対しての操作
既に存在するファイルに対して処理を行う場合は、以下のコマンドを実行してください。
操作 | コマンド |
---|---|
暗号化 | M-x epa-encrypt-file |
復号化 | M-x epa-decrypt-file |
署名 | M-x epa-sign-file |
検証 | M-x epa-verifye-file |
リージョンに対しての操作
バッファのリージョンに対しても暗号化できます。テキストを選択の後に以下のコマンドを実行してください。
操作 | コマンド |
---|---|
暗号化 | M-x epa-encrypt-region |
復号化 | M-x epa-decrypt-region |
署名 | M-x epa-sign-region |
検証 | M-x epa-verify-region |
gpgコマンド
EasyPGのコマンドではありませんが、参考までにgpgの主なコマンドを挙げます。[ ID ]
はオプションで、鍵IDを指定する事も出来ます。
暗号化(署名つき)
% gpg -as -r [ ID ] -e filename
復号化
% gpg -d filename > filename
公開鍵一覧
% gpg --list-key [ ID ]
秘密鍵一覧
% gpg --list-secret-key [ ID ]
公開鍵への署名一覧
% gpg --list-sig [ ID ]
フィンガープリントの一覧
% gpg --fingerprint [ ID ]
公開鍵のインポート(公開鍵pub.keyファイルをインポート)
% gpg --import pub.key
秘密鍵のインポート(秘密鍵sec.keyファイルをインポート)
% gpg --import --allow-secret-key-import sec.key
公開鍵のエクスポート(ASCII形式)
% gpg -a --export > pub.key
秘密鍵のエクスポート(ASCII形式)
% gpg -a --export [ ID ] > sec.key
公開鍵への署名
% gpg --edit-key [ ID ]
Command> sign
公開鍵の信頼度設定
% gpg --edit-key [ ID ]
Command> trust